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ちくま新書

若者はなぜ「決めつける」のか

——壊れゆく社会を生き抜く思考

定価

880

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06819-4

Cコード

0295

整理番号

1110

2015/02/04

判型

新書判

ページ数

240

解説

内容紹介

近年、個人から政府まで、物事をすぐに判断し、とりあえず「決めつけ」て行動することがトレンドになっている。特に若者は、世間から決めつけられ、バッシングされ、「どうせ何も変わらない」と自分でも決めつけてしまう。若者がまともな仕事に就けず、選択肢もないのに、すべてを「自己責任」とされる、この理不尽な時代の背景にあるのはいったい何なのか。そして、生き抜くためには何をするべきなのか。本書は、生きることが困難な現代において、あきらめず、決めつけず、考えつつ歩んでいくためのガイドブックである。

目次

第1章 若者の夢と現実―就活・労働の多様な困難(学生、企業は就活で何を考えているか
「ふつうの就職」も夢の時代)
第2章 漂泊する若者たち―九〇年代のフリーター、ゼロ年代のニート(フリーターの登場とハケンの急増
ニートは「甘え」なのか)
第3章 若者を追い詰める決断主義と自己責任(グローバリゼーションのなかで
小泉政治と決断主義
ゼロ年代、ネット空間)
第4章 断片化するセカイ、多元化する「私」(タテ社会からヨコ社会へ
弱者、ゆとり教育、キャラ)
第5章 手に入らなくなった「ふつう」―かぐや姫コンプレックス、草食化、無縁化(就職できない高学歴者
「モノを持たない」から「家族を持たない」へ
若年無業者をどう導くか
脱管理労働、脱管理消費へ)

著作者プロフィール

長山靖生

( ながやま・やすお )

長山靖生(ながやま・やすお):1962年生まれ。評論家。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。開業医のかたわら、世相や風俗、サブカルチャーから歴史、思想に至るまで、幅広い著述活動を展開する。著書『日本SF精神史』(河出書房新社、日本SF大賞・星雲賞・日本推理作家協会賞)、『偽史冒険世界』(筑摩書房、大衆文学研究賞)、『帝国化する日本』(ちくま新書)、『日本回帰と文化人』(筑摩選書)、『萩尾望都がいる』(光文社新書)など多数。

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