石川結貴
( いしかわ・ゆうき )1961年静岡県生まれ。ジャーナリスト。家族・教育問題、児童虐待、青少年のインターネット利用などをテーマに取材。豊富な取材実績から、現代家族が抱える問題を浮き彫りにしている。『ルポ 子どもの無縁社会』(中公新書ラクレ)、『ルポ 妻が心を病みました』(ポプラ新書)、『母と子の絆』(洋泉社)など著書多数。
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二〇一四年春、北関東で当時一七歳の少年による強盗殺人事件が起きた。少年は一一歳から学校に通えず、一家で各所を転々としながらホームレス生活をつづける「居所不明児童」だった…。虐待、貧困、家庭崩壊などが原因で、ある日突然行方がわからなくなる子どもたち。半世紀のあいだに、累計二万四〇〇〇人もの小中学生が学校や地域から「消えて」いる。なぜ子どもの所在が不明になるのか。どうして行政は無策なのか。子どもを救う有効な手立てはあるのか。社会問題化しつつある「消えた子ども」の実態を追う驚愕のレポート。
プロローグ(ラブホテルに泊まる一一歳
居場所を求め、さまよう日々 ほか)
第1章 ひとりの少年と二万四〇〇〇人の居所不明児童(「ブラックリスト」と呼んだ教師
自分のことしか頭にない母親 ほか)
第2章 不可解な失踪(あるベテラン教師の回想
学校から忽然と消え、転校先に姿を現さない中学生 ほか)
第3章 生と死の狭間(横浜女児遺体遺棄事件
出会い系サイトを使って男を渡り歩く生活 ほか)
第4章 つながれない親たち(娘の衰弱を放置した両親
妹の死によって発見された七歳男児 ほか)
第5章 救出システムの機能不全(疲弊する児童相談所
時代遅れの情報共有システム ほか)
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