ちくま新書
歴史学はこう考える
松沢裕作
著
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自衛隊が新しいステージに入った。集団的自衛権行使を前提とする安保関連法案の強行可決によって、米軍との関係が一段と強化された。PKOへの参加、庁から省への昇格など実績を重ねながら、一方で日本独自の文民統制として機能した文官統制を廃止するなどして、自衛隊武官の発言力が高まってきている。これまで制服組の暴走発言は、何度も政治問題に発展してきた。このような実力組織を、どう統制するのか。シビリアン・コントロールの観点からの議論は深まっていない。政軍関係論の第一人者が、文民統制の真意を洗い出し、蘇生させる方法を提示す
序章 自衛隊の立ち位置
第1章 安保法制成立後の自衛隊―日本防衛政策の新段階
第2章 防衛省設置法の改正問題―自衛隊制服組の権限強化
第3章 文民統制の原点―民主主義と政軍関係
第4章 戦後日本の文民統制―露呈する矛盾
第5章 制服組の逸脱行為―自衛隊事件史
第6章 背広組と制服組の攻防―親米派、自主国防派、旧日本軍との連続性
第7章 防衛論議の進め方―文民統制は自衛隊存続のため
終章 文民政治家の資質
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