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ちくま新書

移民大国アメリカ

中南米移民の増加への不満がなぜ米国社会を蝕みつつあるのか。米国の移民問題の全容を解明し、日本に与える示唆を多角的に分析する。

定価

902

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06899-6

Cコード

0231

整理番号

1193

2016/06/06

判型

新書判

ページ数

256

解説

内容紹介

世界最大の移民国アメリカは、いま大きな危機を迎えている。一九九〇年代以降、中南米出身の移民が急増し、現在一〇〇〇万人を超える不法移民がいる。多くの移民の支持を得たオバマ大統領は、五〇〇万人を超える不法移民に合法的地位を与える行政命令を出した。建国以来、移民の国であることに誇りを持ってきた米国社会で、不法移民批判が高まりつつある。移民政策はどう展開するのか。日本はどう対応すべきか。気鋭の政治学者が、移民問題を切り口に米国社会を鋭く分析する。

目次

第1章 アメリカ移民略史(移民の理念・シンボル
連邦の移民政策―建国期から一九六五年移民法まで
中南米系移民の増大)
第2章 移民政策(移民国家アメリカの変容
移民問題をめぐる政治過程
白人のバッククラッシュ―二〇一六年大統領選挙)
第3章 移民の社会統合―教育・福祉・犯罪(連邦制と移民
教育
社会福祉政策
犯罪)
第4章 エスニック・ロビイング(象徴的な事例―なぜ慰安婦決議はなされるのか
アメリカのエスニック・ロビイングの特徴
ユダヤ系―最強のエスニック・ロビー
キューバ系・メキシコ系
東アジアのロビー勢力交代―日系から中国系へ
エスニック・ロビイングをどう見るべきか)
第5章 移民大国アメリカが示唆する日本の未来(マイノリティが変えるアメリカ
日本への示唆)

著作者プロフィール

西山隆行

( にしやま・たかゆき )

1975年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)。甲南大学法学部教授を経て、現在は成蹊大学法学部教授。専門は比較政治・アメリカ政治。著書に『アメリカ型福祉国家と都市政治』(東京大学出版会、2008年)、『アメリカ政治――制度・文化・歴史』(三修社、2014年)、『アメリカ現代政治の構図』(共著、東京大学出版会、2009年)、『マイノリティが変えるアメリカ政治』(共編著、NTT出版、2012年)など。

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