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ちくま新書

天文学者たちの江戸時代

——暦・宇宙観の大転換

定価

858

(10%税込)
ISBN

978-4-480-06902-3

Cコード

0221

整理番号

1198

2016/07/05

判型

新書判

ページ数

224

解説

内容紹介

「日本の天文学」の大転換は、江戸時代に起こった。日本独自の暦を初めて作った渋川春海、西洋天文学の導入を目指した徳川吉宗と麻田剛立、全国の測量で名を馳せた伊能忠敬、地動説に取り組んだ理論家の高橋至時、「機械おたく」の商人の間重富、シーボルト事件で獄死した悲運の秀才高橋景保…。先行するヨーロッパや中国の知識と格闘し、暦と宇宙の研究に情熱を燃やした江戸時代の天文学者たちの人生と思索をたどると、日本の宇宙観の変遷が見えてくる!

目次

プロローグ 天文と暦―日本の天文学ことはじめ
第1章 中国天文学からの出発―渋川春海の大仕事
第2章 西洋天文学の導入―徳川吉宗・麻田剛立が開いた扉
第3章 改暦・翻訳・地動説―高橋至時・伊能忠敬による発展
第4章 変わる天文方の仕事―間重富・高橋景保の奮闘
第5章 西洋と東洋のはざまで―江戸の天文学の完成期

著作者プロフィール

嘉数次人

( かず・つぐと )

嘉数 次人(かず・つぐと):1965年生まれ。大阪教育大学大学院教育学研究科修了。1990年より大阪市立科学館学芸員。近世日本の天文学を中心とした科学史と科学普及を専門としている。著書に『木村蒹葭堂』(共著、思文閣出版)、『伊能忠敬測量隊』(共著、小学館)などがある。

この本への感想

読みやすい文と 分かりやすい章だてによって 一気に読み進みました。人物を縦軸にしたことで 彼らの人生の流れとその時代の空気感が共振して感じられました。
天文や数学の内容と歴史要素のバランスが良かったです。 単なる天文好きの私に、この本は「もっと知りれば もっと楽しいよ!」と語りかけてきます。

今後も 他の大坂の知の巨匠たちを その温かく端正な文章で 紹介していただきたいと切望しております。楽しい本を本当にありがとうございました。 

谷町人

さん
update: 2016/09/22
江戸時代に海外から高度な文明が沢山流入してた事を知って、もっと詳しく知りたいと思ってました、大阪、長崎、京都、鹿児島、江戸そして私の住んでる佐賀など、独自で海外の文明を取り入れてて明治維新後の日本の発展の力になったと思います。この本のおかげで大阪での天文学の発達を詳しく知ることが出来ました。

マツバヤシ

さん
update: 2016/09/02
私は、豊後生まれで今は浪速に住んでいます。この本に登場する麻田剛立と同じ変遷です。浪速には、間重富、木村蒹葭堂、山片蟠桃、中井竹山・履軒、片山北海、橋本宗吉、中天游、緒方洪庵等すごい人物が江戸時代に現れました。中でもこの時代に天文学を極めていく麻田剛立と間重富には驚かされました。趣味で学問をするのは私の夢です。間重富が亡くなって二百年とのことで是非功績を讃え、日本中にブームを起こしたいものです。

ムロサンサン

さん
update: 2016/07/17

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