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ちくま新書

オカルト化する日本の教育

——江戸しぐさと親学にひそむナショナリズム

偽史・疑似科学にもとづく教育論が、教育行政に影響を与えている。欺瞞に満ちた教えはなぜ蔓延したのか。嘘がばれているのに、まかり通る背景には何があるのか。

定価

858

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07146-0

Cコード

0237

整理番号

1339

2018/06/05

判型

新書判

ページ数

224

解説

内容紹介

偽史・疑似科学にもとづく教育論が学校に定着しつつある。それが「江戸しぐさ」と「親学」。江戸しぐさは“江戸っ子”の行動哲学は素晴らしいと説く。親学は伝統的子育てにより、いじめや虐待から発達障害まで広く問題を解決できる、そのために親への教育が必要であると説く。国・地域・学校は連携して、子供が、国家及び社会の形成者として必要な資質を備えられるように家庭教育を支援しよう…などと教育行政に影響を与えている。これら欺瞞に満ちた教えはなぜ蔓延したのか。嘘がばれているのに、まかり通る背景にはなにがあるのか。

目次

第1章 「江戸しぐさ」とは何か
第2章 「親学」とは何か
第3章 親学の社会浸透
第4章 親学の人脈
第5章 「江戸しぐさ」「親学」を貫く陰謀論
第6章 オカルト・ナショナリズムの系譜と教育現場

著作者プロフィール

原田実

( はらだ・みのる )

1961年広島市生まれ。龍谷大学卒業。八幡書店勤務、昭和薬科大学助手を経て、歴史研究家。と学会会員。ASIOS(超常現象の懐疑的調査のための会)会員。市民の古代研究会元代表。偽史・偽書の専門家。著書には『オカルト「超」入門』『江戸しぐさの正体』『江戸しぐさの終焉』(星海社新書)、『偽史と奇書が描くトンデモ日本史』(じっぴコンパクト新書)、『つくられる古代史――重大な発見でも、なぜ新聞・テレビは報道しないのか』(新人物往来社)、『日本化け物史講座』(楽工社)など多数。

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