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ちくま新書

マンガ認知症【施設介護編】

認知症の施設介護の不安を吹き飛ばす! 累計10万部突破『マンガ 認知症』シリーズ最新作!

認知症の人に向いた施設って? 入居したら進行が早まるってホント? 職員さんとどう話せばいいの? 認知症の施設介護の不安を、介護のプロが吹き飛ばす!

定価

1,034

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07648-9

Cコード

0247

整理番号

1814

2024/09/09

判型

新書判

ページ数

288

解説

内容紹介

大好きな祖母が認知症になってしまい、母と二人で介護に取り組むマンガ家、ニコ。在宅介護が限界を迎えて施設に入居してもらったものの、祖母の認知症の症状がみるみる悪化していきました。ふたりはしょっちゅう呼び出され、かかる費用は月40万円……!?
じつは、認知症の人には「向かない施設」があるんです。
「施設介護の始めどきって?」
「この行動は本人からのSOS?」
「職員さんとどう話せばいいの!?」
「施設で最期を迎えるのはかわいそう……」
介護事業を立ち上げて30年のコジマさんと認知症の心理学の専門家・サトー先生が、認知症の施設介護の不安を解きほぐします。

スペシャルゲスト・樋口直美(『誤作動する脳』他)
番外編「レビー小体型認知症ってなんですか?」も収録!

目次

序章 在宅介護を続けるべきか不安です
認知症とはなにか/ICD?11の診断基準/認知症とその介護をめぐる状況/在宅介護の限界はいつか

第1章 どの施設が合っているのかわからず不安です(前編)
ニコ家の状況について/家族が認知症になったら/ケアマネには「事実」を伝える/施設を探す

第2章 どの施設が合っているのかわからず不安です(後編)
施設とすまい/介護老人保健施設(老健)と介護医療院/グループホーム(認知症対応型共同生活介護)の現実/介護付き有料老人ホーム(有料)/特別養護老人ホーム(特養)/サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)はサービスなし?/なぜサ高住は高いのか?/「死んだ魚の目」に注意

第3章 本人が施設を嫌がっているのではないかと不安です
入居時不適応で起きる周辺症状/「帰りたい」と言うのはなぜ?/言葉が荒くなるのは、職員との相性が悪いから?/認知症の記憶障害の仕組み/虐待の兆候は介護職員同士の会話にある/入居時不適応はSOSでもある

第4章 施設とのつきあい方がわからなくて不安です
「施設に入れてしまった」と思わない/誰に話せばいいのか/施設で問題を起こしたらどうなる?/お金を勝手に使われている気がします/食事の悩み、おやつの差し入れ/差し入れよりも喜ばれること/しょっちゅう呼び出されたらどうする?/施設との適切な距離感とは?/全員参加型劇場をつくろう

第5章 この罪悪感が消えるのか不安です
入居半年後以降の周辺症状/学習性無力感に陥った人の特徴/本人の「望みが叶う」体験をする/サトー流、介護施設との付き合い方/面会したってどうせわからない?

第6章 自分の老後が不安です
介護保険はどう変わってきたのか/複雑すぎる介護保険の仕組み/お金がなくなったらどうなる?/在宅介護はできるのか/人手不足がとまらない/みんなで立ち上がる

第7章 不幸な最期にならないか不安です
入院することになったら?/余命が残り少ないと言われたら?/余命が不明の場合は?/「えん」での看取り/ピンピンコロリ信仰、ふざけるな!/歳をとっていく自分を肯定しよう/人生も介護も、つらいけどおもしろい/いい施設はいい職員がつくっている

番外編 レビー小体型認知症ってなんですか? <ゲスト 樋口直美>
レビー小体型認知症と診断されるまで/レビー小体型認知症とはなにか/レビー小体型認知症の診断/低下する認知機能の種類と困りごと/幻視があっても大丈夫/幻視への対応は?/一緒に工夫を考えよう/薬と上手に付き合おう/一緒に笑い合って人生を楽しもう

番外編 前頭側頭型認知症ってなんですか?
前頭側頭葉変性症から生じる三つの認知症/初老期にあらわれやすい/本能的な欲求があらわれる/アダム・スミスから考える/いつもの行動を利用する/最適解はないけれど……

あとがき ニコ・ニコルソン
あとがき 佐藤眞一
あとがき 小島美里
おすすめの本

著作者プロフィール

ニコ・ニコルソン

( にこ・にこるそん )

ニコ・ニコルソン:宮城県山元町出身のマンガ家・イラストレーター。東日本大震災で実家が全壊し、女三代で建て直すまでの道のりをコミックエッセイ『ナガサレール イエタテール』(太田出版)で描く。その後、祖母が認知症を発症。建て直した家での介護生活の様子は、『婆ボケはじめ、犬を飼う』(ぶんか社)、『わたしのお婆ちゃん』(講談社)に描かれている。http://nico.nicholson.jp/

佐藤眞一

( さとう・しんいち )

佐藤 眞一(さとう・しんいち):大阪大学大学院人間科学研究科臨床死生学・老年行動学研究分野教授を定年退職し、現在は大阪大学名誉教授、大阪府社会福祉事業団特別顧問。博士(医学)。認知症を心理的な面から研究しつづけ、日本老年臨床心理学会理事、日本老年社会科学会理事、日本応用老年学会理事、長寿科学振興財団理事などを務める。元日本老年行動科学会会長。著書に『認知症 「不可解な行動」には理由がある』(SB新書)、『認知症の人の心の中はどうなっているのか?』(光文社新書)など多数。

小島美里

( こじま・みさと)

小島 美里(こじま・みさと):1952年、長野県生まれ。1990年ごろ全身性障がい者の介助ボランティアグループを結成したのをきかっけに、介護事業に関わるようになる。2003年、NPO法人「暮らしネット・えん」設立。代表理事を務める。訪問介護、居宅介護支援、小規模多機能型介護、グループホームなどの介護保険事業や障害者支援事業を中心に、高齢者グループリビング、認知症カフェなど様々な事業を運営する。著書に『あなたはどこで死にたいですか?』(岩波書店)、共著に『おひとりさまの逆襲』(上野千鶴子氏と共著、ビジネス社)がある。

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