藤井誠一郎
( ふじい・せいいちろう )藤井 誠一郎(ふじい・せいいちろう):1970年生まれ。同志社大学大学院総合政策科学研究科博士後期課程修了。博士(政策科学)。同志社大学総合政策科学研究科嘱託講師、大東文化大学法学部准教授などを経て現在、立教大学コミュニティ福祉学部准教授。専門は地方自治、行政学、行政苦情救済。著者に『ごみ収集という仕事――清掃車に乗って考えた地方自治』(コモンズ)『ごみ収集とまちづくり――清掃の現場から考える地方自治』 (朝日選書)がある。
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あなたが今捨てたそのごみはどう集められ、どう処理され、最終的にどこへいくか知っていますか? 自宅、会社、外出先それぞれで、実はごみの扱いも異なってくる。地域によっても特色があり、様々な工夫がなされているが、それには従事する人の頭と力が必要となる。もちろん環境や持続可能性を考えるなら、掘り下げる余地はまだまだある。自ら北へ南へ赴いて体験することで見えてきた、奥深い世界を紹介する。
第1章 「あなたが出したごみがどうなるか」知ってますか
1 清掃事業の全体像
2 「ごみ」はどう集められ、どう処理されているのか
3 ごみが出される現場で起こっていること
4 清掃車にもいろいろある!
5 家庭以外でも出るごみにも注意が必要
第2章 ごみ収集にかかわる仕事はいろいろありすぎる
1 ごみ収集作業員は先生にもなる
2 女性だけの収集チームもある
3 清掃車から流れるメロディ
4 職業差別を乗り越えた先進的な屎尿収集
5 環境をビジネスにした人
6 リサイクルの裏には人がいる
第3章 ごみと地域は表裏一体
1 北の大地、雪の中でのごみ収集
2 ごみ収集で考えた多文化共生
3 粗大ごみは宝の山――愛知県豊田市のリユース工房の取り組み
4 首長がごみ収集?その先にあるものとは?
5 繁華街美化モデルの他地域への展開――神田鍛冶町二丁目の挑戦
6 祭りの後のごみ
第4章 一緒に考えるごみと持続可能性
1 最終処分場を意識したごみ減量
2 どうすれば水平リサイクルができるのか
第5章 これからのごみの話をしよう
1 知られざる事業系廃棄物の収集の実態
2 清掃事業におけるDX
3 不測の事態へいかに対応するか