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ちくま新書

日本経済を診る

——シン・競争の作法

隠蔽された現実を経済データからあぶりだす

歪んだ経済を治せるのか? マクロ経済学の第一人者が、データを丹念に読み解き、日本経済の変貌を診断。推測でも印象論でもない。数字が示す、この国の現実。

定価

1,320

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07740-0

Cコード

0233

整理番号

1915

2026/04/07

判型

新書判

ページ数

368

解説

内容紹介

緊急出版!
隠蔽された現実を経済データからあぶりだす

デフレ脱却 賃金と物価の好循環 人手不足 責任ある積極財政

荒唐無稽な政策キャッチフレーズに惑わされるな!
階級や利害の対立を直視し、健全な社会をつくる

異次元緩和が実現したのは円安と株高だけであった。恩恵を受けたのは輸出企業と投資家。多くの国民は蚊帳の外に。コロナ禍以降、混迷はより深まる。交易条件の悪化、実質円安の進行、実質賃金の低下。私たちの経済状況は悪化の一途をたどっている──。マクロ経済学の第一人者が、データを丹念に読み解き、とくに九〇年代以降の日本経済の変貌ぶりを診断。まっとうな保守主義の立場から、理論と実証を通じて政策を批判的に検証し、進むべき道筋をはっきりと照らす。

目次

プロローグ マクロ経済データと向きあってきて 

第1部 診断書を書く──価格を診る 
第1章 なぜ、インフレになっても「デフレ感覚」が続いたのか? 
第2章 物価を診る──「デフレ感覚」の正体とは? 
第3章 賃金を診る──労使協調の賃上げの不思議 
小休止 需要と供給が出てこない! 

第2部 診断書を書く──金利、外国為替、株価を診る 
第4章  「マイナスの実質金利」をめぐる診断記録──あるいは、見えづらくなった預金者の負担 
第5章  「もはや1ドル360円時代の円安に逆戻り」をめぐる診断記録──あるいは、見えづらくなった国民の負担 
第6章  「「バブルぬき」の高株価」をめぐる診断記録──あるいは、見えづらくなった「株主以外の国民」の負担 
小休止 投資家にとってのマクロ経済学──失敗しても納得できる投資 

第3部 診断書を書く──モノ、カネ、ヒトの循環を診る
第7章 SNAから診た日本経済──交易損失が明るみにした「円高阻止」の功罪
第8章  資金循環表から診た日本経済──複雑怪奇な資金循環を生み出した財政金融政策の功罪 
第9章 労働統計から診た日本経済──「人手不足」という巧妙なレトリック
小休止 旧いマクロ経済データを診る──そこに政策の愚を読む 

第4部 そして処方箋を書く 
第10章  巧妙な政策レトリックと滑稽な政策ロジック──表面上の対立の解消と実質的な対立の深化 
第11章 「健康な経済」のための政策処方箋──財政規律の回復をきっかけとして 
小休止 『ブリュメール18日』を読んで──「シン・競争の作法」 

エピローグ 町医者と専門医のはざまで

著作者プロフィール

齊藤誠

( さいとう・まこと )

齊藤 誠(さいとう・まこと):1960年生まれ。國學院大學経済学部教授。1983年京都大学経済学部卒業、1992年マサチューセッツ工科大学経済学部博士課程修了、Ph.D.取得。住友信託銀行調査部、ブリティッシュ・コロンビア大学、京都大学、大阪大学、一橋大学、名古屋大学を経て2025年4月より現職。2007年に日本経済学会・石川賞を受賞。2014年に紫綬褒章を受章。主な著書に『金融技術の考え方・使い方』(有斐閣、日経・経済図書文化賞受賞)、『資産価格とマクロ経済』(日本経済新聞出版社、毎日新聞社エコノミスト賞受賞)、『原発危機の経済学』(日本評論社、石橋湛山賞受賞)、『財政規律とマクロ経済』(名古屋大学出版会)がある。マクロ経済学において理論、実証、政策提言の分野で先端的な研究をつづけ、高い評価を得ている。

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