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定価

1,210

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09245-8

Cコード

0115

整理番号

-40-1

2009/09/09

判型

文庫判

ページ数

288

解説

内容紹介

「女犯」とは、性行為を絶たねばならない仏教の出家者が、戒律を破り女性と性的関係を持つことをいう。日本で、僧侶における性と犯罪と刑罰はどのような変遷を辿ってきたのだろうか。そこには表向きの戒律からは見えてこない、どろどろとした現実の歴史があった。受戒制度の確立以後、国家法、武家法などによって厳罰・極刑が科されても、絶えることなく起こりつづけた女犯。古代・中世・近世におよぶ膨大な史料を丹念に読み解き、妻帯・密通・強姦・男色など女犯の全貌を初めて実証的に解明、出家の世界の人間的な苦悩を見据えて、禁じられた性愛の真相に迫る、類稀なる仏教史。

目次

第1章 性の戒め(出家のはじめ
「僧尼令」と性 ほか)
第2章 古代における僧の女犯(戒律における婬欲の規制と罰則
梵網戒の規制 ほか)
第3章 中世における僧の女犯(戒律復興のきざし
律学の研鑽 ほか)
第4章 近世における僧の女犯(多彩な律宗の再興
法度などによる規制 ほか)

著作者プロフィール

石田瑞麿

( いしだ・みずまろ )

1917-99年。北海道旭川市の浄土真宗本願寺派の寺院で生まれ、1941年、東京大学文学部印度哲学梵文学科卒業。父親の「仏教を研究するなら僧侶にはなるな」という勧めで、在家のまま で通した。文学博士。1985年、仏教伝道文化賞を受賞。『往生要集』1~2(D凡社)、『日本の名著・親鸞』(中央公論社)、『日本思想大系・源信』(岩波書店)、『日本仏教における戒律の研究』(中山書房仏書林)、『親鸞全集』1~4、別巻1(春秋社)、『日本仏教思想研究』1~5(法蔵館)、『日本古典文学と仏教』(筑摩書房)など著書多数。

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