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ちくま学芸文庫

治癒神イエスの誕生

イエスの戦いと死の真実

「病気」に負わされた「罪」のメタファから人々を解放すべく闘ったイエス。古代世界から連なる治癒神の系譜をもとに、イエスの実像に迫る。

定価

1,210

(10%税込)
ISBN

978-4-480-09309-7

Cコード

0116

整理番号

-20-2

2010/08/09

判型

文庫判

ページ数

320

解説

内容紹介

人びとが疫病に恐れおののく古代ユダヤ社会。そこでは病人は、神の怒りを招いた罪人として、砂漠の彼方に、すなわち死の世界に追放されていた。イエスの活動とは、そして原始キリスト教の成立とは、こうした『罪』のメタファから、病人を解放するための闘いの歴史であった。そうしたイエスの闘いが、いかにアスクレピオスをはじめとする古代の治癒神の地位を脅かし、病人を抑圧していたユダヤ社会の権力機構に挑戦状を突きつけることになったか。そのドラマに迫る。梅原猛、河合雅雄、作田啓一、谷泰、三木亘とのシンポジウムも収録。多角的な視点か

目次

「病気のメタファ」とその呪い
第1部(治癒神イエスとイエスの運動―治癒神アスクレピオスとの競合と葛藤
治癒神イエス登場の地中海的背景
イエスにおける“触”のドラマトゥルギー
遊行する治癒神イエス―G・タイセンの描く遍歴のカリスマ集団)
第2部(病いと癒し―傷ついたシャーマン
砂漠の変貌―治癒神イエス誕生の構図)
第3部(治癒神イエスの誕生
キリスト教神話の構造“シンポジウム”)

著作者プロフィール

山形孝夫

( やまがた・たかお )

1932年生まれ。東北大学文学部卒。同大学院博士課程修了。宮城学院女子大学教授、学長を歴任し、現在同大学名誉教授。専攻は宗教人類学。著書に『聖書の起源』(ちくま学芸文庫)、『レバノンの白い山──古代地中海の神々』(未來社)、『聖書物語』(岩波書店)、『砂漠の修道院』(平凡社)、『死者と生者のラスト・サパー』(朝日新聞社)、『図説聖書物語 旧約篇』『図説聖書物語 新約篇』『聖母マリア崇拝の謎』(河出書房新社)など多数。

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