野尻抱影
( のじり・ほうえい )野尻抱影(のじり・ほうえい):1885年、横浜に生まれる。早稲田大学英文科卒業。甲府中学校・麻布中学校の英語教諭を経て研究社に入社。早くから星に興味をもち、1930年に新発見された第9番惑星Pluto(2006年より準惑星)の和名を「冥王星」とする。『星三百六十五夜 』『星座のはなし』『星と伝説』『新星座巡礼 』『日本の星──星の方言集』ほか翻訳書も含め百点を超える作品がある。作家・大佛次郎は実弟。1977年没。
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ここに居並ぶ面々は、いわばイギリス版「白浪五人男」といったところだ。日本駄右衛門もいれば弁天小僧もいる。たとえば王もうらやむダンディで侠盗として聞こえたクロード・デュヴェール。街道にひそんで神出鬼没。愛馬ブラック・ベスにうちまたがったディック・ターピン、7カ月の間に4つの牢破りをやってのけて、ロンドン子のやんやの喝采をあびた脱獄の名人ジャック・シェパード。いずれも17世紀から18世紀にかけてのイギリスで人気のあった悪い奴らである。つまりは野尻版「愛党列伝」。
1 英文学裏町話(クロード・デューヴァル
ニューゲート牢獄
ジャック・シェパード
セント・ジャイルズの鉢
ジョナサン・ワイルド
ディック・ターピン
ジェームス・マクリーン
クリノリン奇談
ロンドン大火記
英国の占星家
仮髪と結髪
「宝島」と海賊の唄
キャプテン・キッド)
2 ろんどん怪盗伝(ジャック・シェパード
謎の宝石箱
悪の巣窟
ウィルズデンの寺院
地下室の惨劇
村の鍛治屋
留守の出来事
ロンドン市庁
ニューゲート出発 ほか)
3 私の好奇心(旅行書・猟奇書など
バガブー
繍花鞋杯
竹夫人
龍涎香記
鰹談義)
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