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単行本

ヘーゲル 〈他なるもの〉をめぐる思考

定価

3,520

(10%税込)
ISBN

978-4-480-84711-9

Cコード

0010

整理番号

2002/03/20

判型

四六判

ページ数

314

解説

内容紹介

“他なるもの”をめぐるヘーゲルの思考とは?「体系的形而上学者」というヘーゲル像によって蔽われつづけてきたこの問いをめぐり、プラトン、アリストテレス以来の哲学的思考と問題群を踏まえ、同時に現代哲学の問題状況を咀嚼しながら展開する明晰かつしなやかなヘーゲル論の登場。

目次

第1章 生成する真理―ヘーゲルにおける「意識の命題」をめぐって(存在と真理―“尺度のアポリア”について
意識の命題―“自体のアポリア”とその解決
真理と経験―“生成する対象”が意味するもの)
第2章 歴史 理性 他者―ヘーゲルにおける「理性と暴力」をめぐって(悲劇の誕生―“理性の狡智”の背後にあるもの
啓蒙の弁証法―理性の貫徹という名の“テロリズム”
存在とはべつのしかたで―“自己関係”とイデア論のアポリア)
第3章 他者という問題の次元―ヘーゲルにおける「承認」論の意味をめぐって(生命と所有―承認論のてまえから
支配と他性―承認の挫折のただなかで
作品と歴史―承認論のかなたへ)
補論1 ヘーゲル反省論の位置―超越論的哲学の流れのなかで
補論2 差異という始原について―ヘーゲルにおける論理の原型と廣松哲学の原理

著作者プロフィール

熊野純彦

( くまの・すみひこ )

1958年神奈川県生まれ。東京大学文学部倫理学科卒。同大学院博士課程単位取得退学。東北大学文学部助教授等を経て、現在、東京大学文学部学長。専攻は倫理学。和辻倫理学の学統に属しながらも、故・廣松渉の哲学からも深く学んだ。著書に『ヘーゲル<他なるもの>をめぐる思考』、『レヴィナス入門』(筑摩書房)、『カント―世界の限界を経験することは可能か』(NHK出版)、『レヴィナス―移ろいゆくものへの視線』(岩波書店)、『カント 美と倫理とのはざまで』(講談社)など。翻訳にレヴィナス『全体性と無限 上・下』、ハイデガー『存在と時間(一)~(四)』(岩波書店)、カント『純粋理性批判』『実践理性批判』『判断力批判』(作品社)など。

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