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単行本

日本精神史

——自然宗教の逆襲

権力や多数者に分別なくつき従い、主体的に考えることがない。そうした国民的心性の根底に何があるか。日本人の原初的な神観念にまで立ち返り、歴史的由来を探る。

定価

1,980

(10%税込)
ISBN

978-4-480-84746-1

Cコード

0014

整理番号

2017/02/23

判型

四六判

ページ数

312

解説

内容紹介

1945年の敗戦後、主体性をもたず権力や多数者にいとも簡単につき従う日本人の傾向をどう克服するか、が大きな課題として論じられた。だが、今もこの問題はなんら解決されていない。これほど根深く、空気のようにわれわれの精神を規定しているものは何なのか―それこそが、日本の「自然宗教」である。われわれの心性の背景をなす「自然宗教」とは、どのように生まれ、いかなる特徴をもつものか?なにゆえそれは、この国に「普遍的思想」が根づくことを阻害するのか?民俗学、歴史学、宗教史、思想史など幅広い知見を渉猟してその淵源を探り、克服

目次

第1章 無常観とニヒリズム―日本人の歴史意識
第2章 人間宣言―日本人と天皇
第3章 自然宗教―日本人の精神の基層になにがあるのか
第4章 「自然宗教」のはたらき―仏教と日本人
第5章 普遍宗教の誕生―平等な救済原理
第6章 普遍性の喪失―自然宗教の逆襲
第7章 普遍性の再生―日本人は変われるのか

著作者プロフィール

阿満利麿

( あま・としまろ )

1939年生まれ。京都大学教育学部卒業後、NHK入局。社会教養部チーフ・ディレクター、明治学院大学国際学部教授を経て、現在明治学院大学名誉教授、同人誌「連続無窮」主宰。専門は日本精神史。『宗教の深層』『宗教は国家を超えられるか』『法然の衝撃』『親鸞・普遍への道』『歎異抄』『親鸞からの手紙』(以上、ちくま学芸文庫)、『法然入門』『仏教と日本人』『無宗教からの『歎異抄』読解』『日本人はなぜ無宗教なのか』『人はなぜ宗教を必要とするのか』(以上、ちくま新書)、『社会をつくる仏教』(人文書院)、『選択本願念仏集』(角川ソフィア文庫)など著書多数。

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