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内容紹介
大河の恵みを受け、メソポタミアには人類最古の文明が誕生した。そこは農産物こそ豊富だったが、木材、石材、金属などの必要物資はほとんどなく、すべて遠隔地からの輸入に頼っていた。輸送を担ったのはアラビア湾の海洋民たちである。彼らは湾内に拠点を構え、遠くメソポタミアからイラン、インダス河流域まで出張して取引し、巨富を得ていた。一大交易ネットワークを築き上げた湾岸文明の実態がいま明かされる。考古学の新しい成果に文献史学の知見を援用し、農耕文明を中心とする従来の古代文明論に挑戦する大胆な書。
目次
第1章 メソポタミア文明の最初の隣人たち(メソポタミア人の最初の足跡
文明初期のメソポタミアと隣人たち ほか)
第2章 イラン高原の「ラピスラズリの道」―前三千年紀の交易ネットワーク(トランス・エラム文明
国際的ヒット商品、「古式」クロライト製容器 ほか)
第3章 ウンム・ン=ナール文明―湾岸文明の成立(ウンム・ン=ナール文明の成立から衰退まで
ウンム・ン=ナール文化の墳墓 ほか)
第4章 バールバール文明―湾岸文明の移転(バハレーン砦における都市の成立
ファイラカ島における都市の成立 ほか)
第5章 湾岸文明の衰退(ファイラカにおける考古学的証拠
バハレーンにおける考古学的証拠 ほか)
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