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シリーズ・全集

新・ちくま文学の森 4 悪の物語

——悪の物語

定価

1,923

(10%税込)
ISBN

978-4-480-10124-2

Cコード

0393

整理番号

1994/12/15

判型

四六判

ページ数

416

解説

内容紹介

ブッチの子守唄 ラニアン/石川五右衛門の生立 上司小剣/破壊者 グレアム・グリーン/絢爛の椅子 深沢七郎/駆込み訴え 太宰治 他

目次

我とわが身を罰する者
クリックとクロック
ブッチの子守唄
マーカイム
石川五右衛門の生立
破壊者
絢爛の椅子
ジョコンダの微笑
ダーダーと呼ばれた女
セルヴィン事件

著作者プロフィール

鶴見俊輔

( つるみ・しゅんすけ )

1922-2015年。哲学者。1942年、ハーヴァード大学哲学科卒。46年、丸山眞男らと「思想の科学」を創刊。65年、小田実らとベ平連を結成。2004年、大江健三郎らと「九条の会」呼びかけ人となる。著書に『アメリカ哲学』『限界芸術論』『アメノウズメ伝』などのほか、エッセイ、共著など多数。『鶴見俊輔集』全17巻もある。

安野光雅

( あんの・みつまさ )

安野 光雅(あんの・みつまさ):1926年島根県津和野生まれ。画家・絵本作家として、国際アンデルセン賞、ケイト・グリーナウェイ賞、紫綬褒章など多数受賞し、世界的に高い評価を得ている。主な著作に『ふしぎなえ』『ABCの本』『繪本平家物語』『繪本三國志』『片想い百人一首』などがある。2020年、逝去。

森毅

( もり・つよし)

1928年東京生まれ。東京大学数学科卒業。京都大学教養部教授を長く務める。著書に『まちがったっていいじゃないか』(ちくま文庫)、『数学の歴史』(講談社学術文庫)、『対談 数学大明神』(安野光雅氏と共著、ちくま学芸文庫)ほか多数。2010年7月逝去。

この本への感想

 心の奥底で、ひそかに、悪にあこがれている・・・。自分だけなのかと思ったら、悪を主人公とした“ピカレスク”なんていうジャンルが小説にあるところを見ると、これは、どうやら誰もが心に抱いていることであるらしい・・・。その証拠に、ピカレスクは読んでみると大抵ハズレがない。ココロがオドル。作家も悪へのあこがれがあるから、書いている内にノリにノッてくるのだろう。ピカレスクの登場人物たちは皆、生き生きとして、読む者の頭の中を、いや、身体中を、所狭しと駆け巡る。この本はそんなピカレスクの一大宝庫。バツグンにおもしろい。
 たっぷり堪能させていただきました。 
 ・・・それにしても、巻頭のボードレールの詩の一節が、カッコよ過ぎて、読んだその時から、クサビのように胸に打ち付けられて、もはや一生、抜けそうにない。なんだか妙に胸の奥がざわつくようで、さて、どうしたものだろう・・・。
  
  われ、わが心の吸血鬼なり、・・・

・・・・・・・・・。

義翁

さん
update: 2009/09/24

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