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内容紹介
約80人の大学生の語りから導いた、
4年間を無駄にしない成長の条件
大学進学率が6割を超え、大学も学生も多様化している現代において、本書はすべての大学生の指針になる「学び方」を伝えます。キーワードは「アウェイの世界に飛び込む」と「教員の活用」のたった2つです。
【本書に登場する学生の声】
「10単位落として」「低空飛行の4年間でした」「教授との議論は“洗礼”でした」「法学には興味がないまま指定校推薦で合格して」「論文を100本弱は読んでいます」「先生には思いつきもしなかったことを指摘してもらえて」「楽単情報を先輩に聞いて履修」「大学生活はすべてラグビー中心です」「サークルが居場所でした」「先生の本はすべて読んだと思います」「卒業論文は書かずに卒業しました」「留学もゼミも挫折でした」「教授と喋ったことは一度もないままです」「4年で成長して自分の頭で考えられるようになりました」
【著者からのメッセージ】
「大学での学び方を説くのであれば、『大学で何を学ぶか』というタイトルにすることも考えられます。しかし、本書はあえて「どう学ぶか」という表現にこだわりました。それは、前述のとおり、大学生たちが取り組む活動も学ぶ内容もきわめて多様であり、「何」で論じるのは困難だと判断したためです。同時に、「何」では論じられなくても、「どのようなスタンスで活動を選び、向き合えばよいか」という切り口であれば、ある程度の指針がみえてくると確信したことも大きな理由です。」(「はじめに」より)
目次
プロローグ
大学教員は「大学での学び」をどう語ってきたか/教員と学生との距離/追加すべき2つのポイント/学生の語りから読み解く大学時代の過ごし方
第1章 6人の物語――それぞれの4年間
◆マオの4年間
両親と同じE大学へ/ちょっとサボった結果/ゼミ担当教員のことはほとんど知らない/ガクチカは軽音サークル/受験勉強だけだと思われたくない
◆ヤスシの4年間
ラグビー中心の生活/「高校までと違う」学びとは/授業の取り方/ほかの課外活動には手を出さない/尊敬する人は、高校時代のラグビー部L監督
◆ワカバの4年間
あえて自分に向かない領域を選ぶ/大規模授業を淡々とこなす/欧州留学/ゼミで伸ばした調整力/キーワードは「挫折」
◆メイの4年間
軽い気持ちで訪れたオープンキャンパスが運命を決める/英語を活かす方向での進路を模索/キツかった1年生の春/国際平和構築ゼミ/多くの出会いのなかで知ったこと
◆カズヨシの4年間
サッカーの夢を諦め、受験勉強へ/1年生からはじめた就活/O先生からの洗礼/ゼミより友人との読書会/自分を探すことができた
◆リョウヘイの4年間
地方から指定校推薦で進学/やる気が起きなかった高校3年生の冬/友人作りに注力した1年の春/学びにエンジンがかかった1年秋――国際法模擬裁判大会への出場準備/キーワードとしての「国際」/大学教員に学ぶ/選び取ることができるようになった
第2章 6人の物語を整理する
アンケート調査にみる多様性① 学習意欲/アンケート調査にみる多様性② 授業以外の活動/どう選び、どう向き合うのか/ロバート・キーガンの構造発達理論/5段階の成長/6人のポジショニングと問いの設定
第3章 アウェイの世界に飛び込む――成長の条件【その一】
マオ・ヤスシに足りなかったもの/高校の輪切り問題がもたらすもの/自分にとって一番遠い世界に行きなさい/計画的偶発性理論/学ぶ大人が実践する越境学習
第4章 教員を活用する――成長の条件【その二】
ワカバ・メイとカズヨシは何が違ったのか/なぜ、大学教員なのか/変化と成長/カズヨシとリョウヘイは何が違ったのか/ORTのススメ/教員に話しかけよう/大学教員の引き出し/関心を研究テーマに導く
第5章 学(校)歴の効果をどう読むか
学(校)歴の効果/学び習慣仮説の紹介/学業での成功体験とフットワーク/助言と協力/過去の自分との相対化は大きなエンジン/高卒の経営者が教えてくれること
エピローグ
キーガン著『なぜ人と組織は変われないのか』の議論/「適度な葛藤」と2つの条件/学びを「強制」できない日本の大学/学生の主体性に依存/「大学でどう学ぶか」は与件ではない
あとがき
コンテンツリンク
「大学はなんのためにあるのか?――教員と学生のすれ違い」(「プロローグ」より)
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