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ちくま新書

思考をみがく禅入門

自己の欲望と好奇心をどうするか?

道、平常心、自力……こころの解像度を上げる禅的思考の本質とは。答はない、あるのは自己のみ。地に足のついた禅僧の命がけのことばのバトル〈問答〉を味わう。

定価

990

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07757-8

Cコード

0215

整理番号

1926

2026/07/07

判型

新書判

ページ数

192

解説

イラストレーション=越井隆

内容紹介

自己の欲望と好奇心をどうするか?

「道」「平常心」「自力」とは──
こころの解像度を上げる禅的思考の本質とは。
答はない、あるのは自己のみ。
理屈を超えた、命がけのことばのバトルを味わう。
唐代の『趙州録』から、11の禅問答を抜粋して解説。
   
本書に登場するキーワード
……平常心 自力 道 明暗 作為 是非 自由 目指さない 意識 無意識 聖者 凡夫 具体 抽象 自己陶冶……

禅問答は、ことばを使っておこなう、地に足のついた禅僧同士の、ガチな対話の記録である。
唐代の名僧・趙州は、ことばで相手の基盤を揺さぶる達人で、師である南泉との問答には、「道」「平常心」「我欲」「自力」といった禅的思考の本質が凝縮されている。
決してわかりやすいものではないそれは、禅のスタート地点にあるもので、つまずきながら読み込む先に、おもしろさという値打ちがある。
この世で自力で生きていくためのヒントに満ちた11の問答を味わう一冊。

目次

まえがき
問答という対話のかたち/自己を言語化することの極み/他人とともにことばを使いあう/ことばの自己対象化のはたらき/禅問答とはいかなる問答か/AIに禅問答はできるだろうか/なぜ11の禅問答を読むのか

第1の問答 平常心がそれだ──なにも隠されていない
現実をありのままに認識する/ことばの意味を理解する/よく生きることを意識する/自由であることはむずかしい/こころを汚れに染まらせない/一切の意識をなくすべきなのか/目指さずして意識できるのか

第2の問答 言語化なくして明暗なし
言語化せずに答えられるのか/たれが打たれるべきだったのか/知覚し思考するところを言語化せよ/言語化しないのは甘えだ

第3の問答 なにが有ることを知っているのか
知るべきことを知っている/ウシはそれを知っているのか/異類はよく生きているのか/死んだらどこにゆくのか

第4の問答 火事だ! 火事だ!
師と弟子とが火花を散らす/なにごとも自力でやるべし/なぜ鍵を投げ入れたのか/自力とは、自己とは……

第5の問答 助けて! 助けて!
ただ助けるふりをするだけ/ちゃんと助けられている

第6の問答 命がけの一言をよこせ──しからずんば諦めよ
ほんとうの本末転倒はなにか/本末転倒にもいろいろある/かさねがさねの筋ちがい/我欲をどうやって捨てるか/ヘタな有言は無言にひとしいのか

第7の問答 くやしい! くやしい!
「ことば」がやっていること/ことばは行動についてくる/ズバリと異類になってみせる/ほんとうに問いたったこと/生きることと言語化すること

第8の問答 手綱はもってきたか──それでも自己は捨てきれない
その行為はみられている/主体性はどこへいったんだ/いまひとつ?みあわない

第9の問答 理屈にかかずらうな──けれども言語化はサボれない
無言であることはゆるされない/理屈をはなれる仕方もいろいろある/ふたつの仕方のわかりかた/象徴とそれが象徴するもの/ことばで示さないでどうする

第10の問答 なんてこったい!
どうして門を開けたのか/ことばは経験にささえられている/ことばは行為をあらわしている/禅問答という特殊空間

第11の問答 ことばは生きている──仏をもとめ、汚れを捨てよ
言語化する隙もあらばこそ/馬祖はなんといっているか/心はただちに仏でありうるか/仏に近づき、汚れを捨てる/「ありのまま」じゃいけない/自覚なくして成仏はない/ほかならぬ自己が成仏するのだ/熟した梅の実は落っこちる/ことばは生のなかに息づく

あとがき
参考文献

著作者プロフィール

山田史生

( やまだ・ふみお )

山田 史生(やまだ・ふみお):1959年、福井県生れ。東北大学文学部卒業。東北大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。中国思想研究者・錦風流尺八奏者。著書に『門無き門より入れ 精読「無門関」』(大蔵出版)『絶望しそうになったら道元を読め! 『正法眼蔵』の「現成公案」だけを熟読する』(光文社新書)『禅問答100撰』(東京堂出版)『ほう(「まだれ」に「龍」)居士の語録 さあこい!禅問答』(東方書店)『クセになる禅問答 考えることが楽しくなる珠玉の対話38』(ダイヤモンド社)『哲学として読む老子』『荘子の哲学』(トランスビュー)など。

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