loading...

ちくま新書

クレームvs公務員

——「住民の声」というジレンマ

「気持ちはわかるけど、正直しんどい」のはなぜ?

自治体の窓口では、住民の意見を聞くのが仕事だが、なかには「きつい」「しんどい」ものがある。そんなとき職場で、組織で、いかに対応すべきかを解説する。

定価

1,155

(10%税込)
ISBN

978-4-480-07763-9

Cコード

0236

整理番号

1934

2026/09/08

判型

新書判

ページ数

304

解説

内容紹介

窓口、電話、家庭訪問、公共交通、病院などの医療・介護施設、児童相談所など、公務員が働くところではたいがい起きている。

「気持ちはわかるけど、正直しんどい」のはなぜ?

【以下はカスタマーハラスメントに該当しますか?】 
窓口に来た住民の話は要領を得ず、職員はなかなか理解できませんでしたが、話を聞いていると、その申請の対象外になりそうであると判断し、その旨を伝えました。住民は納得いかなさそうに帰っていきました。翌日再度来訪し、昨日と同じようなやりとりをしたところ、だんだんと口調がきつくなりはじめ、フロアに響き渡る声で「お前じゃ話にならん。上司を出せ」と言いはじめました。しばらくなだめる一方でしたが、ようやく上司が来て再度話を聞いたところ、別の制度が適用されることがわかり、その申請をして住民は満足して帰っていきました。
(詳細は第1章に掲載)

目次

第1章 迷惑行為・悪質クレームの実態解明
1 カスハラとは何か
2 迷惑行為・悪質クレームの実態
3 現場の職員はどうしてほしいのか
4 さらなる迷惑行為のバリエーション――不特定多数による少量の加害

第2章 カスハラとはいかなる問題なのか
1 「カスハラ」の言葉の登場
2 カスハラの定義
3 カスハラの例示
4 カスハラのジレンマ
5 カスハラ問題の特徴

第3章 行政のカスハラは特殊なのか
1 行政の特徴とは
2 どのように住民の意見を聴くのか
3 組織と職員個人のせめぎあい
4 行政のカスハラの3つの課題

第4章 不当な要求に対してどう対処してきたのか
1 反社会的勢力などによる不当な要求
2 それぞれの自治体での対応
3 不当要求行為の対策とカスハラ
4 外国における不当な要求への対応

第5章 自治体はカスハラにどう向き合っているのか
1 カスハラ対策の目的
2 カスハラ対策の手段
3 実際にはどう動くのか
4 自治体のカスハラ対策に関するその他の論点と課題

第6章 民間企業のカスハラ対策を後押しする
1 東京都のカスハラ条例
2 行政現場への示唆

第7章 カスハラ対策 次なる航路に向けて
1 自治体にとって「カスハラ」とは何なのか
2 カスハラ対策へのガイド
3 対策の先にある新しい住民との関係

著作者プロフィール

山谷清秀

( やまや・きよひで )

山谷 清秀(やまや・きよひで):1989年生まれ。同志社大学大学院総合政策科学研究科博士課程修了。浜松学院大学現代コミュニケーション学部専任講師、青森中央学院大学経営法学部専任講師を経て、現在、大阪経済大学国際共創学部准教授。専門は行政学、特に行政の苦情対応や、研究開発施設と立地自治体との関係を研究テーマとしている。著者に『公共部門のガバナンスとオンブズマン――行政とマネジメント』(晃洋書房)、共著に『住民・自治・政府』(公職研)、『現代自治体政策の論点――変動、対立、そして未来』(法律文化社)などがある。

「ちくま新書」でいま人気の本

【自由研究、読書感想文……】夏休みの宿題のおともに!