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ちくま新書

世界地図と地球の時間

——グリニッジ標準時と本初子午線

20世紀、世界は標準化された

経度と緯度で座標が決まり、時計を見れば何時かわかる。イギリスにあるグリニッジ天文台を基準に、世界で統一されてきた時間と空間の指標が生まれた歴史に迫る。

定価

1,012

円
(10%税込)
ISBN

978-4-480-07770-7

Cコード

0222

整理番号

1938

2026/10/06

判型

新書判

ページ数

240

頁
解説

内容紹介

20世紀、世界は標準化された――
ロンドンの天文台が司る、巨大システム

いま、この本を手に取ってくれたあなたは、地球上のどこにいるのか。それが地球上のどこであれ、正確に「ここ」と示すことができる便利な指標がある。「緯度」と「経度」である。

経度と緯度を調べれば地球上の座標が定まり、時計を見れば、今が何時かすぐわかる。経度差から外国の時間も計算できる。便利だが、あまりに当たり前で、もはや意識すらされないこの時間と空間の指標が、世界で統一されたのは、19世紀末から20世紀中頃のことであった。同時に、イギリスのグリニッジ天文台という施設を基準とした世界中を覆うこの巨大なシステムが、各地域で各民族に流れていた時空の感覚を塗り替えてきた。いつ、どうして、時計と地図は標準化されたのか。その歴史に迫る。

目次

はじめに

第一章 世界地図を編む人々――並び立つ本初子午線 
1 世界の最西端
2 大西洋からパリへ
3 「この船」の現在地を知る
4 それぞれの本初子午線

第二章 グリニッジ天文台――空間と時間が交差する場所 
1 地図の帝国
2 陸地測量部の設立、インドの地図化
3 海図に描かれる世界
4 時間の帝国

第三章 多様な基準線、異なる時間――本初子午線をめぐる論争
1 なぜ本初子午線の統一が必要になったのか
2 ある鉄道技師のアイデア
3 ピラミッドを基準とする
4 メートル法との駆け引き

第四章 本初子午線をめぐる外交――時間と空間の国際秩序 
1 国際子午線会議の開幕
2 本初子午線と世界標準時の成立
3 合理的で科学的な判断

第五章 時間と空間の輸入――標準化への長い道のり
1 日本標準時をつくる
2 「太陽の時間」と「人工の時間」
3 標準化のゆくえ

おわりに
あとがき

著作者プロフィール

石橋悠人

( いしばし・ゆうと )

石橋 悠人(いしばし・ゆうと):1982年東京都生まれ。中央大学文学部西洋史学専攻教授。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。新潟大学現代社会文化研究科准教授などを経て、現職。専門は歴史学、とくにイギリス近代史、科学技術史。著書に『経度の発見と大英帝国』(三重大学出版会、2010年)。共編著に『情報・通信・メディアの歴史を考える』(山川出版社、2023年)など。

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