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ちくま学芸文庫

至高性

理論的主著『呪われた部分』第三巻を再構成

バタイユが政治へと切り込んだ新しいスタイルの主体性論にして、『呪われた部分』第三巻に当たる名著。バタイユ研究の第一人者による決定版新訳。

定価

1,870

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51400-4

Cコード

0110

整理番号

-12-12

2026/08/05

判型

文庫判

ページ数

496

解説

内容紹介

バタイユの生前には出版予定の本として、その題名が知らされただけに終わった幻の思想書にして未完の遺作『至高性』。内的葛藤を発火点に近代文明をラディカルに問い直すという壮大な構想による理論的主著『呪われた部分』の第三巻に当たる本書は、バタイユが政治へと切り込んだ新しいスタイルの主体性論であり、その狙いは政治史の根底に流れる「至高性」の命運を明るみに出すことだった。最終章に予定されていた論考を『文学と悪』のカフカ論で補い、訳者による渾身の解説を加えた、待望の決定版新訳。

目次

第1部 私が理解する至高性(理論的導入)
 第I章 至高性の認識
 第II章 至高性の図式
 第III章 至高性の認識の歴史的発展
 第IV章 「至高者」と「主体」の一致――至高性の認識と自己認識の結果として

第2部 至高性、封建社会、共産主義
 第I章 共産主義とは何か
 第II章 封建社会の崩壊と大革命
 第III章 至高性が否定された世界
 第IV章 ソヴィエト社会の枠内の至高性

第3部 共産主義の否定的な至高性と不平等な人間性
 第I章 同等と区別
 第II章

第4部 文学の世界と共産主義
 第I章 ニーチェと共産主義
 第II章 ニーチェとイエス
 第III章 ニーチェと禁止の侵犯
 第IV章 現代と至高な芸術
 第V章

付録「カフカ」
 「カフカ」訳者解説――幻の最終章のために
 「カフカ」

訳者あとがき
索引

著作者プロフィール

ジョルジュ・バタイユ

( ばたいゆ,じょるじゅ )

ジョルジュ・バタイユ(Georges Bataille):1897-1962年。20世紀フランスの総合的思想家。第二次大戦前は、美学・考古学誌『ドキュマン』、左翼政治団体〈民主共産主義サークル〉、宗教的秘密結社〈アセファル〉などで活躍。大戦中に『無神学大全』(『内的体験』、『有罪者』、『ニーチェについて』)を発表。大戦後は、書評誌『クリティック』を中心に広汎で尖鋭な論陣を張る。著書『呪われた部分』『文学と悪』『エロティシズム』(以上、ちくま学芸文庫)のほかに、小説『眼球譚』、『空の青』などがある。

酒井健

( さかい・たけし )

酒井 健(さかい・たけし):1954年生まれ。法政大学名誉教授。東京大学仏文科卒、同大学院へ進学。パリ大学博士。専門はフランス現代思想、西欧文化史。著書に『バタイユ入門』『ロマネスクとは何か』(ともに、ちくま新書)、『「魂」の思想史』(筑摩選書)、『ゴシックとは何か』『増補 シュルレアリスム』(ともに、ちくま学芸文庫)、訳書にバタイユ『エロティシズム』『純然たる幸福』『呪われた部分』(以上、ちくま学芸文庫)ほか多数。

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