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ちくま学芸文庫

ルーン文字の世界

——歴史・意味・解釈

読み方から歴史まで、全貌を明らかにする貴重なテキスト

古来ゲルマン世界で用いられてきた線刻文字ルーン。そこには何が刻まれているか。謎に満ちたその全貌を明らかにする貴重なテキスト。解説 小澤実

定価

1,870

(10%税込)
ISBN

978-4-480-51404-2

Cコード

0187

整理番号

-22-1

2026/10/08

判型

文庫判

ページ数

432

解説

内容紹介

古来ゲルマン世界で用いられ、北欧地域では中世まで使用されていた線刻文字ルーン。それはいかにして生まれ、どのような歴史的変遷をたどったのか。そこに刻み込まれた物語とはいかなるものなのか。本書は、神秘的なイメージでもって語られることも多いルーンについて、その読み方や歴史、特徴、文化的影響、さらには著名な碑銘などを幅広く紹介した定評ある一冊であり、実際に北欧の大学や専門学校などでは教科書としても用いられてきた。多数の図版を通して、多くの謎を秘めた古文字の全貌を明らかにする貴重なテキスト。
解説 小澤 実

目次

日本語版刊行に寄せて
はじめに


ルーン研究略史

北欧以外の古文献に現れるルーン文字の情報
タキトゥスの描いたゲルマン人の占い/返事の遅い友への催促/北方人の使うルーン文字/北欧以外の古い文献情報のまとめ

北欧の古い文献に現れたルーン文字の情報
『エッダ』/『エイットゥル・スカットゥラグリムスソンのサガ』/サクソ・グラマーティクス
あるノルウェー法典の記述/北欧の古文献にある情報のまとめ

古北欧型ルーン
ルーン文字の構造と音価/古北欧型ルーンの構造と構成部のまとめ/ルーン文字の雛形/フサルク・アルファベット/ルーン文字の名称/ルーンの名称に関する注釈/ウルフィラによるゴート文字の名称/後期古北欧型ルーン/言葉の変化/ルーン文字の変化

古北欧型ルーンの碑銘
ゲールフースで発見された黄金角杯(DR. 11―12)/erilaR/erilaR 銘のまとめ/後期古北欧型ルーン碑銘

ヴィーキング時代のルーン文字
長枝型ルーン/短枝型ルーン/幹無し型ルーン/ヴィーキング時代型ルーンの名称と意味/ヴィーキング時代型ルーンの音価/点付き型ルーン/反転型ルーン/倒立型ルーン/倒立反転型ルーン/同幹型ルーン/結合型ルーン/暗号ルーンとルーン記号

ルーン入門
綴りの規則/ルーンの彫り師の綴り方に影響を与えた/言語学的変化/ヴィーキング時代型ルーンの音価/点付き型ルーンの音価

ヴィーキング時代のルーン碑銘
ヘッレスタッ石碑1、スコーネ地方(DR. 295)/ヒューロップ石碑 スコーネ地方(DR. 279)/ヘズビュー石碑1、〔旧〕デンマーク領ユーラン半島南部(DR. 1)/ヘズビュー石碑3、〔旧〕デンマーク領ユーラン半島南部(DR. 3)/イッテルイェーデ石碑、ウップランド(U. 344)/コールスタ石碑、ウップランド(U. 668)/グリップスホルム石碑、スーデルマンランド(So. 179)/イェードゥ近傍の漂石に刻まれた碑文、ウップランド(U. 112)

中世のルーン文字
中世のルーン・アルファベット/中世ルーンの珍しい異形/ルーンと文字

中世のルーン碑銘
ノーラ・オースム石碑、スコーネ地方(DR. 347)/『ルーン写本』64 葉(左)、65 葉(右)(AM. 28, 8:o)/『ルーン写本』100 葉(AM. 28, 8:o)/リーエ教会の墓碑板、ゴットランド島(G. 100)/ルーンステーン教会の支柱に刻まれた碑銘、ウーランド島/Oland(Ol. 34)

ルーン暦とルーン杖
ルーン暦とルーン杖―その構造と構成要素/ルーン杖に関する16 世紀の記述

ルーン・ガルドゥル
ルーン・ガルドゥルの最後の牙城/ルーン・ガルドゥルの形状と意味/グリーマ・ガルドゥル/格闘技グリーマ/ソウルの奮闘とウートゥガルズルの王

アングロ・フリージア型ルーン
アングロ・フリージア型ルーンの音価、名称 そして意味

ルーン文字研究史―16 世紀中期~20 世紀末期
マーグヌス兄弟―ヨハンネスとオーラウス/ペートゥリ兄弟―ラウレンティウスとオーラウス/デンマークのルーン研究/ヨハンネス・ブレーウス/オール・ヴォーム/セルスィーウス家と幹無し型ルーンの解読/ヨーハン・ハードルフとルーン本出版の夢/ヨーハン・ペーリンゲル/ヨーハン・ユーランソン/ニールス・ブロックマン、石碑年代を修正/古代史研究家、ルーン文字への関心を喪失/復活したルーンへの関心/ヨーハン・G・リーリェグレーン/フィンヌル・マグヌースソンと『ルーナモー』/ソーフス・ブッゲ/ロズヴィー・F・A・ヴィーマ/マーグヌス・ペータスン―最高のルーン画家/写生画か写真かの選択/スィグードゥ・アグレッルと「ウサルク理論」/20 世紀で最も衝撃的なルーン学上の発見/現代のルーン研究とその将来

ナチ党に歪曲されたルーン文字
ナチのルーン解釈/ナチ党員によるルーンの利用法

ルーン文字と現代
現代のルーン呪術師とニューエイジ運動/ルーン石碑を管理する国民と現代の彫り師

謝辞
訳者あとがき
解説 『ルーン文字の世界』の世界(小澤実)
参考文献
関連用語・索引

著作者プロフィール

ラーシュ・マーグナル・エーノクセン

( らーしゅ・まーぐなる・えーのくせん )

ラーシュ・マーグナル・エーノクセン(Lars Magnar Enoksen):1960年生まれ。ルーン学を研究するかたわら、北欧の伝統的な格闘技グリーマでも活躍。北欧選手権(「ズボン掴み」部門)、スウェーデン選手権(「組み四つ」部門ほか)での優勝経験もあり、2016年には「年間最優秀伝統武闘家」に輝く。ルーン、北欧神話、ヴァイキング史などに関わる著書多数。

荒川明久

( あらかわ・あきひさ )

荒川 明久(あらかわ・あきひさ):1952-2011年。早稲田大学第一法学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科博士課程中退。北欧諸語の講師および翻訳家として活躍。著書に『まずはこれだけスウェーデン語』などが、訳書にマッツ・G・ラーション『悲劇のヴァイキング遠征』などがある。

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